2013年9月1日日曜日

海外における日本人

短絡的な分類を行うつもりは無いが、自分と同世代(20代後半~30代前半)で海外にいる人間に関して、その海外にいる「理由」はある程度分類が出来るように思う。

まずは、①自分の様に日系企業の駐在員として一定期間滞在するケース。次に、②現地の大学を出るなりして、現地企業で働いているケース。そして、③日本で社会人経験をした後、一念発起?して海外留学をして学生生活を送っているケース。海外の大都市であれば、①と②を比べるとやや②が多いのかな、という肌感覚がある。もちろん、④外国人と結婚してそのままビザを取り滞在、という方もいらっしゃるが、今のところ自分の生活範囲でこの方々たちと知り合うことは無い。

さて、そんな中で色々な人と交流してみると、ある程度の共通点が見えてきて、

①の皆さんは、一般的に日本に比べると仕事の環境は楽になり、家族との帯同であれば殊更、海外生活を満喫、ということだろうと思う。自分は案件の関係で日本とあまり変わらない就業時間ではあるが、これは例外。従って①の人たちとの会話は必然的に、(日本では定番の職場の愚痴、とは違い)メルボルン、オーストラリアでのレクリエーション、旅行、食事、といったアイテムになる。

②の皆さんは、人によるけれど、海外生活が長ければ長いほど、日本に対して若干シニカルな雰囲気も出てきているように思う。自分は海外で戦ってきたという自負・プライドがあるからか、たまに「海外は大変、日本は楽」という雰囲気が前面に出過ぎる人もいる。これは自分が大学時代アメリカに留学していたときに、現地の中学・高校からそのまま大学に進んだ正規学生(日本人)の何人かからも感じた。この不思議な違和感は今も拭えていないんだな、と改めて感じている。

今の自分にとっては、①の皆さんとの会話からは、キャリア感といった切り口で「おお!」という大きな刺激を受けることはあまりない。これは自分がシニカルだからかもしれないが、あまり「海外で楽をする」というメンタリティに首肯出来ない部分もあるんだろう。当然、人間的に素晴らしい方も多く、現地生活上のネットワークを広げることは大歓迎だし、楽しい会話で時間を過ごすのは大好きなのだが、うまく立ち位置を考えないと、と思って帰路に着くことが多い。

一方②の皆さんは、日本人同士の会話でも、海外生活が長い方になると、それこそ言葉遣いとか、態度が日本の常識と逸脱することがあり、こうなると幻滅してしまうのも事実。海外に出たら、海外で生活している人らしくコミュニケーションをするべきであるが、それは外国人(現地人)相手の話であって、日本人に対してはそれで良いとは思わない。とはいえ、彼・彼女らが持つ日本・日本人に対する問題意識は納得出来る部分は多く、自発的な行動で道を開いてきた彼らが持つ情熱、というのは素直に尊敬する部分もある。

というわけで、自分としては①と②の間くらいのメンタリティがちょうど良いと思っているが、この1.5人材、あまりいない。結局日系企業の駐在員であれば、特に不自由ない生活が出来るわけで、そもそも何が不満・不安なの?という話と思う。

1.5メンタリティだと、自分みたいに駐在員生活をしながら大学院にいくという選択も決しておかしくは無いはず。ただ、これは現実的には殆どいないだろう。海外駐在した友人の奥さんが海外での主婦生活と並行して大学院に行ったという話を聞いたが、これでもまだまだ少数派。

個人的には、自分の経験も踏まえ、やはり日系企業駐在員の方にも、大学院に通うことをオスイスメしたい。日本人以外にも現地の人間と交流することは大いに意味があると思うし、英語力はさておき、欧米の人間と議論する際、どういう点に気をつければ良いか気づく部分が多いからだ。

学生生活の話は今後も具体的なエピソードを交えながら書いていきたいと思う。

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