2013年7月22日月曜日

Real Presence of China

まだ完全に通うことを決めているわけでは無いけれど、こちらで夕方に大学院に通う計画を立てている。一応合格はしているので、この週末は半日、University of Melbourne, Melbourne Business Schoolのオリエンテーションに出席してきた。オーストラリアの中では一番レベルが高く、アジア・パシフィックでも有数という触れ込みだけあって、そこそこ入学基準は高い。また、MBA以外のコースにもGMAT試験を課している点でも、ある意味「足きり」が多いと見られる。

さてそのビジネススクールであるが、ビジネススクールと銘打っているものの、MBA以外にも、経済学関係のコースと会計系のコースも提供している。オリエンテーションではMBAと経済、会計を一つのスクールで運営する効率性を説いていたが、それってどうなんだろう。ビジネススクールは少数精鋭の生徒数で、グループワーク等を経て人脈形成をする場と思うが、コース統合の結果かなりマンモス校になっている感があった。

自分はフルタイムで仕事を持つ身であり、夜間しか学校には通えないので、Part time扱いとなり、またここの赴任期間がそんなに長くない予定であるため、修士号コースというわけでは無い。ただ、ここも日本と違うところだが、「スクールの入学基準は全て一緒。Full timeかPart timeかでレベルは分けないし、その後の専攻コース別にもレベル分けは殆どしない」というスタイル(少なくとも英語のスコアでは)であった。つまり、図らずもこちらの大学のFull time MBAコース並みの英語力を要求されることになり、(言い方は悪いけども)「所詮パートタイムで1年だからなぁ」と構えていたが、それなりに準備が必要な状況ではあった。

オリエンテーションに参加してみて驚いたのは、何と中国人学生の多いこと。半分以上中国人では無いか、という状況であり、むしろ現地人のほうが少ない印象。確かに、大学にとっては留学生のほうが高い学費を取れるわけだし、good businessに変わりは無いけど、大学院のレベルを上げる⇒アジア人留学生が高い「点」を取り、かつ学費も高い⇒現地学生のクラウディングアウト?みたいなことを考えてしまった。

オリエンテーションの昼食時間で隣に座った中国人女子学生集団に話しかけてみたところ、彼女たちは皆オーストラリアで会計士資格を取るつもりの様だ。英語も堪能であるし、「ここでのマスターを終えたら、英語がバイリンガルになるし、会計士資格も取れていれば、オーストラリアでも中国でも就職には苦労しない」と。日本との違いで驚いたのは、「キャリアアップには欧米への留学は当たり前のこと」との意識が浸透していること。日本の、「留学しなくても今の現状で充分」とする意識と比べると、中国は「バイリンガルで資格を持っている人と、そうではない人の差はすごく大きい」と。

2年後、少なくとも「世界で30番、アジア・パシフィックでトップ5、豪州で1番」と言われる大学院で修士を取って、かつ英語も堪能で、資格を持った多数の中国人が労働市場に出て行く。色々中国の存在感を感じる場面はあったけど、この日、改めてReal Presence of Chinaをひしひしと感じた。

自分の場合も決して安い投資では無いけど、Part timeとはいえ、こういう環境で学んでみるのもいいな、と感じた。入学までにあと1つ、ハードルはあるけど、可能ならば通ってみたいと思っている。

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